2023/02/21
「歯のエナメル質が薄くなった気がする」
「歯医者に通わずエナメル質をケアしたい」
とお悩みの方へ。
歯の表面にあるエナメル質は、日常の何気ない習慣で損なわれてしまいます。
エナメル質は人体の中で一番かたく、歯を刺激から守っている組織です。
そのエナメル質が削れたり薄くなったりすると、美容・健康両方で影響が出てしまいます。
しかし初期段階であれば、歯のエナメル質をセルフケアできるのです。
この記事では歯のエナメル質が失われる原因と、5つの修復方法、エナメル質を傷つけない歯みがきのポイントなどを解説します。
エナメル質を修復する方法と歯みがきのポイントは以下の通りです。
エナメル質を修復する方法
- 歯磨き粉は「フッ素配合」のものを選ぶ
- 間食を控える
- 糖分や強い酸性の食べ物を控える
- キシリトール100%のガムを噛む
- よく噛む
エナメル質を傷つけない歯磨きのポイント
- 歯磨き時間は10分以内を目安にする
- 固め歯ブラシはNG!優しく小刻みに動かす
- 食後30分開けて歯を磨く
- 歯ブラシ以外のアイテムも活用する
上記の内容について、記事内で詳しく解説していきます。
歯のエナメル質とは歯の表面の組織のこと
歯のエナメル質とは表面を覆っている部分で、その大半はミネラルで構成されています。
色は半透明で、人によって白っぽかったりグレーがかっていたりします。
歯のエナメル質の厚みは平均2~3mmと薄いのですが、実は人体の中で一番硬い組織です。
その硬さは水晶と同じほどといわれており、エナメル質はその薄さと硬さで、口に入れたものの熱さや冷たさ、酸性など歯にしみる物から歯を守っています。
エナメルといえば洋服の生地の名前でもありますが、どちらも表面にツヤツヤとした光沢が特徴です。
歯のエナメル質は約97%がハイドロキシアパタイトというカルシウムの1種で構成されています。
歯のエナメル質は1枚の膜のように見えますが、実は爪楊枝のような細いエナメル小柱という組織が無数に集まって構成されているのです。
歯は3層構造になっている
歯は表面を覆っているエナメル質、その下にある象牙質、中心部分にある歯髄の3層構造になっています。
エナメル質は半透明で、実はその下の象牙質の白さが透けることで歯が白く見えているのです。
虫歯になると歯に痛みが走りますが、歯の表面にあるエナメル質には神経がなく、痛覚もありません。
エナメル質に穴ができ、神経の通った象牙質が露出することで痛みが走るのです。
エナメル質が損なわれると美容・健康の両方に影響が出る
人体の中で最も硬いエナメル質。
歯のエナメル質が損なわれると、美容と健康両方で悪影響がでてしまいます。
美容面:歯が黄ばんで見える
歯のエナメル質が損なわれると、その下にある象牙質の色が目立つことで歯が黄色く見えてしまいます。
特にアジア人の歯はエナメル質が薄い傾向にあり、他の人種の方の歯よりも黄色く見えがちです。
最近では歯のホワイトニングが流行っていますが、歯のエナメル質が薄くなっていると、ホワイトニング剤の主成分である過酸化水素が象牙質にある神経を刺激してしみやすくなります。
歯のホワイトニングを検討している人、またはすでにホワイトニングを行っており歯に痛みを感じる人は、特にエナメル質のケアがおすすめです。
健康面:知覚過敏になりやすい
歯のエナメル質は歯の内部を保護する役割があるため、失われると知覚過敏を起こしやすくなります。
冷たいものや熱いもの、甘いものや酸っぱいものを口に含むと歯がキーンと痛む人は、知覚過敏かもしれません。
歯のエナメル質には神経がありませんが、内部の象牙質には神経が通っています。
表面にあるエナメル質が薄くなったり損なわれたりすると、外部からの刺激が象牙質に伝わりやすくなることで、知覚過敏につながってしまうのです。
上記の通り、歯のエナメル質を損なってしまうと美容と健康両方で影響が起きてしまいます。
エナメル質を失う3つの原因
歯のエナメル質を失ってしまう原因は、主に以下の3つです。
- 歯ぎしり・食いしばり
- 体質的に唾液の量が少ない
- 間食や食事の回数が多い
歯のエナメル質を失う3つの原因とその対策について、順番に解説します。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは上下の歯を強く摩耗させるため、歯のエナメル質を削って失われてしまいます。
歯ぎしりや食いしばりといえば寝ている間のものというイメージがあるかもしれません。
しかし実際は日中の起きている時、無意識に行っている人も多いのです。
歯ぎしりや食いしばりは癖の1つなので、集中している時や無意識の時につい行っている人も少なくありません。
日中、気づけば歯ぎしりをしている人は、意識的に上下の歯を少し離すように意識してみましょう。
デスクやパソコンなど、見えるところに「歯ぎしり注意」と書いた付箋を貼るなどがおすすめです。
寝ている時の歯ぎしりは意識で直せませんので、マウスピースを使うといいでしょう。
寝る直前に装着すれば、食いしばりによるダメージを緩和してくれます。
体質的に唾液の量が少ない
唾液には酸性になった口内を中和する働きがあります。
エナメル質は酸で溶けてしまうので、体質的に唾液が少ない方だと、口内が酸性に傾くことでエナメル質を弱らせてしまうのです。
唾液の量が少ない人は、虫歯になりやすい傾向もあります。
唾液腺をマッサージする・キシリトールガムを噛むといった習慣をつけて、唾液の分泌を促すようにしましょう。
間食や食事の回数が多い
間食や食事の回数が多いと、口内が酸性の状態が長く続いてしまいます。
前述のとおりエナメル質は酸で弱ってしまうので、傷つきやすくなってしまうのです。
間食や食事の後、唾液は30分~1時間程度の時間をかけて口内の酸性を中和します。
そして一度脱灰したエナメル質を固める再石化を行うことで、エナメル質を修復するのです。
「常に何か食べているな」と思った人は、間食を控えたりこまめに歯磨きをしたりして、口内が酸性のままにならないよう気を付けましょう。
セルフケアで歯のエナメル質を修復する5つの方法
歯のエナメル質は、傷ついても初期段階であれば自然治癒できます。
エナメル質を修復する「再石化」を促すことができる、5つの方法についてご紹介します。
1.歯磨き粉は「フッ素配合」のものが良い
毎日使う歯磨き粉は、フッ素配合のものがおすすめです。
歯医者で塗布されることもあるフッ素は、エナメル質を強化する効果があります。
市販の歯磨き粉にはたいていフッ素が配合されていますので、「なかなか見つからない」という心配はありません。
反対に、避けるべき成分が配合されていないかチェックしましょう。
歯磨き粉のなかには、炭酸ナトリウム・ケイ素といった成分を配合したものもあります。
これらは研磨剤の一種で、エナメル質を傷つけてしまうので避けるようにしましょう。
2.間食を控える
前述の通り、間食の回数が多いと口内が酸性に傾きエナメル質が弱ってしまいます。
そのため、間食はなるべく控えるのがおすすめです。
「間食を絶対やめるべき」というわけではありません。
だらだら食べるのを止める、時間や量を決めるといったメリハリを意識することが大事です。
3.糖分や強い酸性の食べ物を控える
砂糖や果糖ぶどう糖液糖などを使った甘いお菓子は糖分が多く、お口の中に潜む雑菌の好物でもあります。
これらもエナメル質を傷つける大きな原因となるので、食べる回数の見直しをおすすめします。
お酢や柑橘系のフルーツ、スポーツドリンクやワインといった酸性の強い食べ物も気を付けましょう。
これらを食べる時はだらだら食べを避け、食後は水を飲んだりうがいしたりといった対策がおすすめです。
4.キシリトール100%のガムを噛む
歯の再石灰化を促すキシリトール100%ガムは、エナメル質の修復にも効果的です。
通勤中や食後など、タイミングを決めて習慣化するといいでしょう。
また、キシリトールとCPP-ACPという成分が配合されたリカルデントガムもおすすめです。
「間食がやめられない」と悩んでいる方も、おやつの替わりにキシリトールガムやリカルデントガムを噛むといいでしょう。
5.よく噛む
食事の時、よく噛むだけでもエナメル質の修復を促すことができます。
食事によって酸性に傾いた口内を、唾液の持つ働きで中和してくれるのです。
噛むことはとても重要で、咀嚼するだけではなく、エナメル質の修復を促したり顔の筋肉の発育を促したり、消化を助けたりといった効果があります。
美容・健康どちらにも良い効果があるので、1口30回を目安によく噛むように意識しましょう。
エナメル質を傷つけないための歯みがきのポイント
お口の健康のために歯磨きは大事ですが、やり方を間違えるとエナメル質を傷つける恐れもあります。
歯を磨くときは、以下の4つがポイントです。
- 歯磨き時間は10分以内が目安
- 固め歯ブラシはNG!優しく小刻みに動かす
- 食後30分開けて歯を磨く
- 歯ブラシ以外のアイテムも活用する
上記について、順番に解説していきます。
歯磨き時間は10分以内が目安
意外かもしれませんが、歯磨き時間は10分以内が目安です。
歯科医師は歯磨きは5分程度といわれる方も多く、長時間磨く必要はありません。
毎日20~30分など長時間歯を磨くと、歯や歯茎を傷つけたり知覚過敏になったりすることもあります。
かため歯ブラシはNG!優しく小刻みに動かす
多くの歯ブラシメーカーが、歯ブラシの固さをかため・ふつう・やわらかめと3種類出していますが、どのような方でもかためはおすすめしません。
「しっかり磨けている感じがする」と特に男性に固めが好きな方が多いのですが、エナメル質や歯茎を傷つける恐れがあります。
また普通ややわらかめの歯ブラシでも、強い力で磨くのはNGです。
エナメル質を傷つけないよう、優しく小刻みに歯ブラシを動かして歯垢を落としましょう。
食後30分開けて歯を磨く
「食後すぐ歯を磨くべき」という方もいらっしゃいますが、OKAMURAとしては食後30分開けて歯磨きすることをおすすめします。
その理由は酸性の食べ物による脱灰です。
食事には酸を含んだものが多く、さらに砂糖なども影響して食後の口内は酸性に傾いています。
この酸によって歯のカルシウムやリン酸イオンが溶けだした状態を脱灰といい、歯のエナメル質も弱っている状態です。
脱灰状態で歯を磨くとエナメル質を傷つけやすくなります。
脱灰状態は30分程度でおさまるため、歯磨きは食後30分程度待つ方がいいでしょう。
柑橘系のフルーツやワイン、炭酸飲料なども酸性の食べ物です。
これらを口にした場合は、エナメル質が傷つかないように水やお茶でお口をすすぐことをおすすめします。
歯ブラシ以外のアイテムも活用する
歯を磨くときは、フロスや歯間ブラシなど歯ブラシ以外のアイテムも活用しましょう。
歯ブラシは歯の表面汚れをしっかり落としてくれますが、歯のすき間などブラシが届かないところは汚れを落とせません。
歯間の汚れを落とそうと歯ブラシで強く磨くと、エナメル質が傷つきます。
そこでフロスや歯間ブラシといった歯のすき間に入るアイテムも合わせて使うことで、歯の隅々の汚れを効率よく除去できます。
次におすすめのデンタルケアアイテムをご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
エナメル質のケアにおすすめ!
OKAMURAのデンタルグッズ2選
デンタルケアグッズの総合商社であるOKAMURAから、歯のエナメル質を傷つけないおすすめのデンタルグッズを2つご紹介します。
セルフでエナメル質のケアをしたいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。
高い機能性と美しいデザインが特徴「COLORPPO(カラッポ)」
- デザイン性と機能性を兼ね備えた可愛い歯ブラシ
- 歯や歯茎を傷めない柔らかいハンドル素材
- テーパー毛とスパイラル毛の2種類を使ったこだわり設計
40種類以上の豊富なデザインを誇る「COLORPPO(カラッポ)」は、毎日のオーラルケアが楽しくなるオシャレさと機能性の両方を備えた歯ブラシです。
薄型かつ小さめのヘッドでブラシが奥歯までしっかり届き、奥の汚れまで掻き出します。
ハンドル素材にはネックがしなるよう高級樹脂を使用しており、ブラッシング圧を分散させることで歯茎を傷めません。
歯科医師が推奨するペングリップができる8角形のボディにしており、歯科医院でも販売されている歯ブラシです。
フロスピックで使いやすい!パステルカラーの「ふわり」
- 女性が手に取りやすいパステルカラー
- フッ素配合で歯石を除去しながらエナメル質を強化
- 防弾チョッキにも使用される強化繊維で切れないフロス
歯間を傷めないようふわふわの極細毛の繊維束で作った「ふわり」。
柔らかいパステルカラーで女性も使いやすく、柔らかい使用感が魅力です。
糸にはクロルヘキジン(抗菌成分)とフッ素を配合しており、エナメル質のケアにも向いています。
まとめ
歯のエナメル質について、損なわれる主な理由とケア方法をご紹介しました。
この記事をまとめます。
- 歯のエナメル質は人体の中で一番硬く、外部の刺激から歯を守っている
- 歯ぎしりや酸性の食べ物、唾液の不足などで歯のエナメル質は損なわれてしまう
- 初期段階であれば、歯ブラシや毎日の習慣でエナメル質をケアできる
歯のエナメル質が損なわれると、歯が黄色く見えたり知覚過敏になったりと、美容・健康両方で影響があります。
ぜひ今回ご紹介した方法でエナメル質をケアして、健やかな口内を保ってください。
「デンタルケアを見直そうかな」と思ったら、ぜひOKAMURAのオーラルケアアイテムをチェックしてみてくださいね。
→ OKAMURAの製品紹介ページを見る