2021/04/26
歯ブラシ以外の口内ケア用品として、ぜひ1つは持参しておきたいのがデンタルフロスと歯間ブラシです。
「歯間の汚れを綺麗に取り除く」という用途で使用される両者ですが、明確な機能や使う場面の違いをご存知ですか?
この記事では、デンタルフロスと歯間ブラシの機能性や使用場面の違い、歯間のタイプ別におすすめの種類などを、デンタル機器メーカーの視点から分かりやすく解説します。
デンタルフロスと歯間ブラシの違いは?どちらを購入すればいいの?
デンタルフロスと歯間ブラシ、どちらも「歯の隙間の汚れを取る」ための道具ですが、結局どちらを購入すればいいのかと悩んだことはありませんか?
Q. 歯間ブラシとデンタルフロスってどっちのほうが歯の汚れが取れやすいというか虫歯になりにくいですか? (ヤフー知恵袋より) |
結論からお伝えすると、あなたが両者のどちらを選ぶべきかは「歯と歯の隙間が広いか・狭いか」によって決まります。
「歯と歯の間が狭い方・年齢の若い方」には、デンタルフロスがおすすめ
フロスの糸は、細くて柔らかいナイロンやポリエステルなどの繊維から作られています。そのため歯ブラシの毛先が入りづらい狭い歯間の汚れも、綺麗に除去することが可能です。
「歯と歯の間が広い方・年齢を重ね歯茎がさがってきた方」は、歯間ブラシがおすすめ
歯間ブラシには、金属のワイヤーにナイロンの毛がついたもの・もしくは全てゴム素材で作られたものがあり、形状としては歯ブラシより小型のブラシをイメージしてください。ブラシを歯茎と歯茎の隙間に抜き差しすることで、歯垢を取り除きます。
Q. 歯間ブラシとデンタルフロスってどっちのほうが歯の汚れが取れやすいというか虫歯になりにくいですか?(ヤフー知恵袋より) |
A. あなたの歯と歯の隙間が広めならば歯間ブラシを、歯と歯の隙間が狭ければデンタルフロスを使用することで、歯垢や食べ残しを取り除き、歯を清潔に保つことができます。結果的に、虫歯の軽減につながります。 |
デンタルフロスと歯間ブラシの種類や特徴、おすすめの人は?
デンタルフロスと歯間ブラシは、形状や用途の違いでさらにいくつかの種類に分類されます。
使いたい歯の部位や、初心者向け・上級者向けなどの観点で、自分に合った商品を選ぶことが大切です。
<デンタルフロス・歯間ブラシ 一覧表>
デンタルフロス |
歯間ブラシ |
||||
ホルダータイプ(F字) |
ホルダータイプ |
糸巻きタイプ |
I型 |
L型 |
|
画像 |
|||||
特徴 |
・前歯の歯垢を取り除くのに向いている。
|
・奥歯の歯垢を取り除くのに向いている。 |
・歯全体の歯垢を取り除くのに向いている。 ・使い捨てで衛生的。 |
・前歯の歯垢を取り除くのに向いている。 |
・全体に使用することが可能。 |
難易度 |
初心者向け |
初心者向け |
上級者向け |
初心者~ |
初心者~ |
歯間 |
歯の隙間が狭い |
歯の隙間が広い |
デンタルフロスの種類・用途とおすすめの人一覧
デンタルフロスには、大きく分けて「糸巻き型」「F字型」「Y字型」の3種類があります。
・ホルダータイプ(F字型・Y字型)
ホルダー(持ち手)があるタイプのデンタルフロスです。持ち手があることで力の加減や操作がしやすく、デンタルフロス初心者の方や、小さなお子様にもおすすめです。
- F字型 … 糸が垂直(縦方向)に張られており、前歯間の歯垢を取るのに適したデザイン。
- Y字型 … 糸が水平(横方向)に張られており、奥歯間の歯垢を取るのにぴったりのデザイン。
理想としては、前歯用としてF字型・奥歯用としてY字型のフロスを併用することで、より歯全体の隅から隅まで美しく保つことができます。
・糸巻きタイプ
糸巻きタイプのデンタルフロスです。糸を30~40センチの長さに切って両手でピンと張り、力加減や角度を自由に調整しながら歯垢を取り除いていきます。
先述のF字型、Y字型のデンタルフロスと比較すると、微妙な力の入れ具合で糸の細さを調整することが可能です。そのため口の最も奥まった箇所にある、非常に狭い歯間の汚れを取り除きたい場合などは、糸巻きタイプのフロスが最適です。
3種類の中で歯垢除去力が最も優れている一方、糸巻きフロスを使いこなすには多少の慣れやコツが必要です。そのため小さなお子様やお年寄りではなく、普段からデンタルフロスを愛用している方におすすめの商品です。
糸巻きタイプには「ワックスあり・なし」の2タイプがある
糸巻きタイプのフロスには、ワックスありとワックスなしのタイプがあります。
「ワックスあり」のものは、フロスの表面に滑りを良くする成分が塗られています。歯間に挿し込む際のフロスの滑りが良くなるので、糸巻きタイプを使い始めたばかりの方には、扱いやすいこちらのタイプがおすすめです。
ギシギシしない分、歯茎や口内を傷つけにくいというメリットもあります。
一方「ワックスなし」の特徴としては、歯垢の除去率が高いという点があげられます。
ワックスで固められていない分、フロス自体が太く広がるので、繊維の1本1本が歯の隙間に届きやすくなるためです。
実際、歯科医が現場で使用するのはワックスなしのタイプが大半です。糸巻きタイプのフロスに慣れてきたら、ワックスなしの商品を使うことで、歯垢をより徹底的に除去することが可能です。
歯間ブラシの種類・用途とおすすめの人一覧
歯間ブラシには、大きく分けて「I字型」「L字型」の2種類があります。
・歯間ブラシ I字型
歯間ブラシのI字型は、前歯の歯垢を取るのに向いています。
ヘッド部分は柔らかく折り曲げて使えるので、調整次第で奥歯にも使用することが可能です。
・歯間ブラシ L字型
歯間ブラシのL字型は全体に使うことが可能ですが、形状からもわかるように、奥歯の歯垢を取るのに適しています。
・歯間の大きさに合わせて、適切なサイズ(太さ)を選ぶ
歯間の大きさや歯茎の退縮に応じて、丁度いいサイズ(太さ)の歯間ブラシを選ぶことが重要です。メーカーによりますが、多くが4~7段階の幅でヘッドの太さが異なる歯間ブラシを販売しています。
歯の間隔が狭い方はサイズの小さなヘッドを、歯間が大きく歯茎が退縮している方はサイズの大きなヘッドを選びましょう。
また最小サイズの歯間ブラシを使用して詰まるような感覚がしたなら「歯間ブラシを使うには歯の間隔が狭すぎる」という証拠です。その場合は、歯間ブラシではなくデンタルフロスを使用しましょう。
デンタルフロスと歯間ブラシの併用はアリなのか?
結論をお伝えすると、デンタルフロスと歯間ブラシの併用は推奨されています。
人によっては歯茎の広さが、必ずしも均等でない方もいらっしゃいます。
そういった方は、歯茎の隙間が狭いところはデンタルフロス、比較的広めのところは歯間ブラシを使うなど、適宜すき間のサイズに合わせて、両者を使い分けるのが最もおすすめの使用方法です。
デンタルフロスと歯間ブラシの正しい使い方手順とコツ
デンタルフロス、歯間ブラシのそれぞれの使い方と手順をご紹介します。正しい方法を覚えて、お口を常に安全で清潔な状態へ保てるようケアしましょう。
デンタルフロスの正しい使い方手順とコツ
まずデンタルフロスの使用手順を確認していきます。
・糸巻きタイプのデンタルフロスの使い方
イメージ画像 | 具体的な手順 |
1. フロスを30~40cmほど取り出してカットします。「指先から肘までの長さ」が目安です。 |
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2. 両手の人差し指、もしくは中指にフロスを巻きつけ、たるみのないようピンと張ります。 この時、指同士の間隔は1~2cmほどが目安です。 |
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3. ゆっくりフロスを歯の間に差し込み、フロスを前後、左右に動かしながら間に溜まった歯垢を取り除いていきます。 |
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4. 1か所磨いたら使用する糸の位置を少しずらし、まだ未使用の部分を使って他の箇所も同様に磨いていきます。 そうすることで、衛生的に使用することが可能です。 |
・ホルダータイプ(Y字・F字)のデンタルフロス
イメージ画像 | 具体的な手順 |
1、持ち手を柔らかく握り、上下にスライドしながら歯と歯の間にフロスを入れていきます。 |
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2、歯間にフロスが収まったら、優しく上下に動かしながら歯垢を取り除いていきます。 |
歯間ブラシの正しい使い方手順とコツ
次に歯間ブラシの使用手順を確認していきます。
イメージ画像 | 具体的な手順 |
1.ブラシの持ち手はペンを握るように、柔らかくグリップ持ちします。こうすることで、力が入りすぎて歯茎を傷つけるなどの心配が軽減されます。 |
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2. 歯と歯の根元の隙間に向かって、ブラシの部分を垂直に挿入していきます。 このとブラシの先は「直角」に入れましょう。 |
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3. 角度を変えながらブラシを5往復ほどスライドさせ、歯垢を取り除きます。 |
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4.使い終わったら、ブラシ部分を良く洗浄し、風当たりの良い場所で清潔に保管しましょう。 |
デンタルケアが楽しくなる、イチオシ商品
最後に、毎日のデンタルケアがもっと楽しくなる、オカムラのイチオシ商品をご紹介します。ぜひ、あなたの”気になるアイテム”を見つけてみてくださいね。
女性受け抜群の香りとフレーバーが楽しいデンタルフロス
・DROPS(ドロップス)
ストロベリーやレモン、ピーチ、ココナッツなど全部で6種類のみずみずしい香りやフレーバーが楽しめる、配色の鮮やかなデンタルフロス。
フロスの糸自体も着色されているので、通常のものより歯垢が見えやすくお手入れしやすいのも特徴です。
・Rebre(リブレ)
お洒落な大人の女性におすすめしたい、デザイン性の高いデンタルフロス。”化粧品のチーク”をモチーフにしており、フロス本体の鮮やかな色味が美しい商品です。
フルーティーな香りにもこだわっており、レモン&ベルガモット・ストロベリー&ピーチなど、2種類のフレグランスを同時に楽しむことができるのが特徴です(一部例外もあります)。
機能性や素材感にこだわった、おすすめのデンタルフロス
・ホワイトニングフロス
ホワイトニング効果のあるデンタルフロスです。”シリカ”というステインを除去して歯を綺麗にする成分が糸に練りこまれており、歯間を磨くと同時に歯をメンテナンスすることが可能です。
ホワイトニングをすることで、歯の表面がピカピカになり、今よりも明るいトーンに導くことができます。歯の黄ばみ等でお悩みの方には、積極的に利用していただきたいデンタルフロスです。
・ハニ―ビーシルク フロス
すべてがオーガニック素材から作られているデンタルフロスです。土にかえる成分で製造されているので、環境に優しくエコなところが特徴です。
例えば本来、ナイロンなどの化学繊維が使用されるフロス部分には、天然素材であるシルク(絹)が使用されています。
また表面のワックスにも科学的な成分ではなく、自然由来の蜜蠟(ミツロウ:蜜蜂の巣の成分となるロウを精製したもの)を使っています。
あなたの気になるアイテムはありましたか?
まとめ
デンタルフロスと歯間ブラシの違いや、自分に合う商品の選び方は理解できましたか?
簡単にまとめると
- 歯と歯の間が狭い人…デンタルフロス
- 歯と歯の間が広い人…歯間ブラシ
デンタルフロスであれば
- 初心者向け…F字型・Y字型のデンタルフロス
- やや上級者向け…「ワックスあり」の糸巻きデンタルフロス
- 上級者向け…「ワックスなし」の糸巻きデンタルフロス
歯間ブラシであれば
- 前歯におすすめ…I型の歯間ブラシ
- 全体・奥歯におすすめ…F型の歯間ブラシ
- 難易度…特になし
- 各々の歯間の大きさに合った、サイズ選びが重要
どちらのアイテムも上手く活用することで、歯ブラシだけでは取り除けない歯間の汚れを取り除き、あなたの歯を清潔に健康的に保つことができます。
ご紹介したように、最近ではフレーバー付きのものやホワイトニング効果のあるものまで、幅広い商品が展開されています。
ぜひあなたの歯間タイプにぴったりのアイテムを見つけて、日々のデンタルケアを楽しく実践されてくださいね。
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