2024/07/30
「歯磨きで歯石を取ることはできないの?」
「歯石が付きやすい人・付きにくい人の違いとは?」
とお悩みの方へ。
歯石は歯垢が石灰化したもので、文字通り石のようになっています。
そのため強い力で歯磨きをしても取れることはなく、歯科医院で除去してもらわなければなりません。
この記事では歯石に悩んでいる方に向けて、歯石ができる仕組みや自宅でケアするポイントをご紹介します。
歯石が付きやすい人の特徴もご紹介するので、気になっている方はぜひ最後までお読みください。
歯磨きで歯石を取ることができない理由と対処法
歯石とは、歯の根元や表面に付着している石のようなものです。
歯石は突然できるわけではありません。
歯石の元は歯垢(プラーク)で、磨き残しが蓄積される中で唾液に含まれるカルシウムやリン酸により石灰化して、石のような状態になっていきます。
ここでは、歯石を歯磨きで取ることができない理由と、歯石ができた時の基本的な対処法を解説します。
歯ブラシやマウスウォッシュでも歯石を取ることはできない
歯垢(プラーク)は歯磨きで落とせますが、歯石になると歯磨きやフロス・歯間ブラシを駆使しても簡単には除去できません。
ゴシゴシと強い力で歯を磨くと歯茎が傷んだり下がったりする原因になるので、歯石が気になっても避けてください。
また、マウスウォッシュにも歯石の除去効果はありません。
デンタルケアの1つとして歯垢や口内細菌には有効ですが、歯石に変化したら歯科医院で使われるスケーラーのような物理的なアプローチが必要です。
似たアイテムとして液体歯磨き粉がありますが、こちらは文字通り歯磨き粉が液体になったものなので、歯石にはアプローチできません。
マウスウォッシュや液体歯磨き粉については、マウスウォッシュの正しい使い方とは?意外と知らない液体歯磨きとの違いを解説 をぜひご参照ください。
一度できた歯石は歯科医院でしか除去できない
歯垢の除去は、一般的に歯科医院で超音波スケーラーや手用スケーラーと呼ばれる特別な道具が必要です。
できてしまった歯石は自分で除去できず、歯医者さんに診てもらわなければなりません。
手用スケーラーならドラッグストアやインターネットで販売もしていますが、自分でスケーラーを入手して除去を試みるのは大変危険です。
スケーラーは鋭利な道具で、素人が使うと歯や歯茎を傷つけたり出血したりするリスクがあります。
歯石を作りたくない方は、歯垢の段階できちんとセルフケアすることがポイントです。定期的に歯科を受診して、プラークケアができているか・歯石が付いていないかを診てもらうことが基本となります。
放置した歯石がポロっと取れることはある?
歯石を放置しても、基本的に自然と取れることはありません。
歯石は歯にへばりつくように石灰化しているので、硬いものを食べたり多少の衝撃を受けたりしても簡単には取れません。
しかし、突然口の中から白くて硬いものがポロっと出てくることがあり、「歯石が自然に取れた!」と感じる方もいます。
その白くて硬い物の正体は、詰め物や歯のかけらの可能性もあり、歯科で見てもらわなければ正確にはわかりません。
「歯ぎしりをしていたら取れた」という場合も、歯や詰め物が欠けて出てきた恐れがあります。
もし歯石だった場合でも口内には他の歯石が残っている可能性が高いので、いずれにしても歯科の受診がおすすめです。
歯石が付きやすい人の特徴・習慣4選
「すぐに歯石が付いてしまう」という人は、以下のような特徴・習慣を持っている人が多い傾向にあります。
- 唾液がアルカリ性に近い方
- お口が乾いている方
- 喫煙している方
- 歯並びが悪い方
それぞれについて、順番に解説します。
1.唾液がアルカリ性に近い方
体質として、唾液がアルカリ性に近い方は歯石が付きやすくなります。
その大きな理由は、唾液に含まれるミネラル成分です。
歯石は歯垢(プラーク)とミネラル成分が結びついてできるのですが、アルカリ性に近い唾液の方は、唾液にミネラル成分が多く含まれます。
そのため歯垢が石灰化しやすく、歯石ができやすいのです。
「唾液がアルカリ性=歯石が付きやすくて嫌だ」と思う方も多いですが、実は虫歯になりにくいというメリットがあります。
一般的に、虫歯と歯周病のなりやすさは以下のように相反しています。
- 虫歯ができやすい人→歯周病になりにくい
- 虫歯ができにくい人→歯周病になりやすい
上記も唾液に含まれるミネラル成分が関係しており、虫歯菌によって作られる酸をアルカリ性の唾液が中和することで、酸で溶けてしまった歯を修復してくれるのです。
ご自分の唾液がアルカリ性に近いのかどうかは、唾液検査でわかります。
結果によって虫歯や歯周病リスクも分析できるので、興味がある方は一度受けてみると良いでしょう。
唾液検査は歯科医院で行えますが、どの歯科医院でも実施しているとは限りません。
かかりつけやお近くの歯科に、唾液検査について問い合わせてみると確実です。
2.お口が乾いている方
お口が開きやすい・唾液の分泌量が少ないという方は、日常的にお口が乾いています。
唾液には口の中を洗い流す作用があるので、唾液が少なくお口が乾いていると、汚れが洗い流せずに歯石が付きやすくなるのです。
唾液が減る原因としては、以下が考えられます。
- ストレスや緊張
- 疲れ
- 加齢
- 薬の副作用
- 口呼吸
- 水分の摂取量が少ない
口呼吸や水分摂取量の減少や疲れであれば、自分である程度対策できます。
「最近お口が乾きやすい」と感じる方は、上記のような変化がなかったか振り返ってみましょう。
3.喫煙している方
タバコに含まれるヤニという成分は粘着性があり、歯垢が歯に付着しやすくなります。
ヤニは歯にくっつきやすく、日常的な歯磨きなどのセルフケアでは取れません。
ヤニが口内に蓄積されることで細菌の温床となり、非喫煙者と比べると歯石が付きやすい口内環境になっています。
歯に付着したヤニは歯科でしか取れませんので、歯石チェックと併せてこまめな歯科受診がおすすめです。
4.歯並びが悪い方
歯並びが悪いと歯と歯の間にすき間が多く、磨き残しが増えがちです。
歯並びが良い方と比べると蓄積されるプラークの量が多いので、歯石も付きやすくなります。
歯が重なったりすき間ができたりしている方は、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロス、先がとがったタフトブラシなどを併用してセルフケアに力を入れましょう。
フロスや歯間ブラシを使う際の正しい順番については、デンタルフロスと歯磨きはどちらが先?洗口液は?オーラルケアの正しい順番を解説 で詳しく解説しておりますので、ぜひご参照ください。
歯石を作らないために自宅でできるセルフケアの3つのポイント
歯石を作らないためには、セルフケアで歯垢を残さないことがポイントです。
毎日のオーラルケアでは、以下の3つのポイントに気を付けることで、歯石を作りにくくすることができます。
- 歯石ができやすい2つの場所を知っておく
- セルフケアのコツは歯垢を作らないこと
- 歯ブラシ+フロスで歯垢除去率をアップさせる
それぞれについて、順番に解説します。
1.歯石ができやすい2つの場所を知っておく
歯石ができやすい場所は、以下の2つです。
- 下あごの前歯の内側
- 上あごの奥歯の外側
歯石は歯列全体に均等に付着するわけではなく、上記のような部分に多くできます。
この2か所は、どちらも唾液腺が近くにあり常に唾液に触れているため歯垢(プラーク)が再石灰化されやすく、特に歯石が形成されやすい場所です。
歯石ができやすい場所といえば、歯ブラシが届きにくい奥歯と思うかもしれません。
しかし歯石が大きく影響するのは唾液腺で、歯石予防のためには下あごの前歯の内側・上あごの奥歯の外側を重点的に磨くのが効果的です。
歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシも併用することでより歯垢除去率が上がり、歯石もできにくくなります。
ただ歯列は個人差が大きく、歯並びによっては他の箇所に歯石ができやすい方もいます。
定期的に歯科を受診して、歯石が付きやすい場所がないか、すでに歯石形成が始まっている場所がないか診てもらうと良いでしょう。
2.セルフケアのコツは歯垢を溜めないこと
冒頭でもご紹介しましたが、歯石は自分で除去できません。
つまりセルフケアのコツは歯垢を口内に溜めないことで、毎日の丁寧な歯磨きが基本です。
歯磨きで磨くのは、歯の表面だけではありません。
毎日デンタルフロスや歯間ブラシを活用して、歯と歯の間の歯垢も丁寧に除去しましょう。
3.歯ブラシ+フロスで歯垢除去率をアップさせる
歯ブラシは平たい歯の表面を磨くのには適していますが、歯間など細かいすき間には届きません。
歯垢をしっかり除去するためには、フロスの併用がおすすめです。
歯間の汚れを除去できるフロスを併用すると、口内の汚れのおよそ8割が除去できるといわれています。
歯ブラシのみのケアだと除去できる汚れはおよそ6割といわれているので、フロスの併用で2割歯垢除去率がアップします。
「しっかり歯を磨きたい」と思って強い力で歯ブラシを使うと、歯の根元や歯茎を傷つけるだけでなく、歯ブラシの毛先が広がり、正しく磨けません。
フロスなどを併用して、軽い力で小刻みに歯磨きするよう心掛けてください。
歯石予防にもおすすめ!OKAMURAのデンタルフロス2選
最後に、歯石の元となる歯垢の除去に効果的なOKAMURAのデンタルフロスを2つご紹介します。
1.FLOWERI(ふわり)フロスピック
- 女性が手に取りやすいパステルカラーのパッケージ
- 抗菌成分クロルヘキシジンとフッ素配合で、歯垢を除去しながら歯を強化
- 防弾チョッキにも使われる強化繊維で、歯間が狭くても糸が切れません
デンタルフロス初心者の方や狭い歯間にフロスを通したい方には、「FLOWERI(ふわり)」がおすすめです。
超極細かつふわふわの繊維束がしっかり歯垢を絡め取り、歯垢を効率的に除去します。
また強化繊維の採用で狭い歯間でも糸が切れません。
「フロスはすぐに切れるから苦手」という方にぜひ試していただきたいフロスです。
2.フルーツフレーバー付きの「DROPS」(ドロップス)
- フルーツのジューシーさが伝わるしずく型のパッケージ
- フルーツフレーバーでフロス初心者の方も使いやすい
- 女性もポーチに入れやすいおしゃれなデザイン
フルーツフレーバーが付いた「DROPS」(ドロップス)は、一目でフロスの味が分かる可愛いデザインのフロスです。
ココナッツ・ピーチ・レモン・リンゴ・イチゴ・エクストラミントの6種類のフレーバーで、気分によって使い分けていただけます。
「フロスを口に入れるとえずいてしまう」という方は、「DROPS」(ドロップス)のようなフレーバーにこだわったフロスがおすすめです。
まとめ
歯石が気になっている方に向けて、除去する方法やセルフケアのポイントをご紹介しました。
この記事をまとめます。
- 歯石は歯垢が石灰化したもので、歯ブラシやフロスを使っても除去できない
- 歯石は歯科で専用の道具を使って除去してもらう必要がある
- 歯石を防ぐためには、生活習慣の見直しやセルフケア、定期的な受診がポイント
歯石は一度できてしまうと特有の違和感があり、「なんとか除去したい」と思うものです。
しかし口内にへばりついているため、自分で無理に取ろうとせず、歯科で診てもらうようにしましょう。
歯石を防ぐためには、毎日の丁寧なデンタルケアで歯垢を溜めないことがポイントです。
セルフケアを強化したい方は、ぜひOKAMURAのデンタルグッズをチェックしてみてください。